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4)列車情報表示には電子式表示装置を用いて、日本語表記と英語又はローマ字表記を交互に表示する例が最近では増えている。
5)調査駅では、鉄道会社の管理するエリアの別によって、英語又はローマ字表記の有無は異なっている(平成8年末現在)。
6)調査駅東西自由通路の吊下型サインの場合、「鉄道のりば」や「駅出入口」「鉄道営業施設」「アクセス交通施設」等への誘導情報には英語及びローマ字を表記しているが、「観光案内所等のサービス施設」「駅周辺施設」への誘導情報や「バス行先案内」情報には表記していない。
7)調査駅では、世界の主要都市のターミナル駅にみられるような、専門の案内係が対応するインフォメーションセンターはなく、また外国人旅行者向案内パンフレット類も容易に入手できるように整えられていない。

 

2. 外国人による指摘
ここでは、昨年度実施した外国人留学生へのインタビュー調査と、民鉄協発行「みんてつNo.49」(1988年7月)の特集「ニッポンの都市鉄道ー在日外国人はこう見ている」を参照し、参考になると思われる指摘事項を記述する。
なお「みんてつ」特集は同誌編集部が、アメリカ・イギリス・フランス・フイリピン・インドネシア・中国・台湾・韓国など12の国から、旅行や留学、業務などで、あるいは日本人の配偶者として来日している、滞在歴17年までの外国人21名にインタビューを行って、聞き書きとしてまとめたものである。
1)のりかえを容易にするためには、鉄道会社間でサインを統一することが望まれる。
2)外国語表記のある案内と、ない案内が混在している。特に運賃表、駅出入口案内、のりかえ案内にないと鉄道を利用できない。
3)英語表記にあたって、国際的に通用する英語表現を望む。
4)券売機・精算機の操作上必要な箇所に英語説明がないと使いづらい。
5)携帯用の地図や路線図など、事前情報を得るためのツールが求められる。
6)行先に種別がある場合、路線の途中駅名を知る手段がないと、列車が利用できない。
例えば京浜東北線で「横浜」から「関内」に行く場合、「桜木町止まり」の列車は「関内」まで行くのかどうかがわかりにくい。
7)次の内容などに、わかりやすい図形表現を望む。
a.鉄道網のわかる運賃表
b.路線案内図
c.列車種別を示した停車駅案内図
d.大規模駅の構内案内図
e.駅周辺案内図
8)小さすぎる英語・ローマ字表示の例がある。
9)その他以下のような意見がみられた。

 

 

 

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